2011/10/31
2011/10/31
ProToolsが早くもver.10になりましたね。
僕もMacBook Proの方にインストールして
色々テストしています。
ここでも簡単にレポートしていきます。
ProTools 10-1
詳しい新機能というか、詳細は以下のページをご覧下さい。
Avid ProTools 10
http://www.avid.com/JP/products/Pro-Tools-Software
ROCK ON PRO ProTools 10 all of new
http://pro.miroc.co.jp/2011/10/24/pro-tools-10-all-of-new/
ここでは個人的に気になったというか、
使ってみての待望の新機能などについてご紹介しますね。
(1)高解像度化
はい、やっぱりこれですよね。NuendoやCubaseでは
5年以上前から実装されていたモノですが、
PTでもようやく32bit Floatのオーディオファイルが
取り扱えるようになりました。
インターリープファイルもオッケー!
その昔、ProToolsが24bitになった時
「これで小さな音のノイズが気にならなくなる!」
と喜んだ訳ですが、今回の32bit Floatでは
理論的にクリップが発生しないので、
「これでいくらデカい音になってもクリップしなくて済む!」
になるわけです。嬉しいですね。
しかし、これはあくまでも内部処理での話です。
いくら32bit Floatで録音するからと言って
めちゃめちゃデカい音で録音したら、
A/Dの段階、いや、それ以前のアナログ段階で歪みます。
当然、出力段階のクリップも気をつける必要があります。
そのためにもCR vol (コントロールルーム出力のボリューム)
直前の段階で、VUメーターを監視し
針がびったんびったんと右側でのたうち回ってたら
マスターボリュームを絞ってあげるようにします。
以前、知り合いの方と、この辺りの事を話してたら
「いや、冗談抜きで『32bit floatでもクリップしてる!』と
クレームつけてくる人がいる」
という話を聞きました (*^ . ^*)。確かに紛らわしいですが、
間違えるとかなり恥ずかしいので、気をつけるようにしましょう。
あと、プラグインが32bit Floatに対応していないと、やはり
そこでクリップが発生してしまいます。
(2)クリップ・ゲイン
これもNuendo / Cubaseには昔から付いてましたね。
リージョン改め 、クリップ毎にボリュームを設定できるというものです。
このクリップゲインもProToolsにあったらなあ、と常々思っていたんです。
というのも、僕がミックスの時に使うオートメーションって
リージョン(PT10からはクリップ)をわざわざ切って
そこをセレクタツールでダブルクリックでセレクト、
で、トリマーツールで上下に、というパターンが多かったのです。
こんな感じ。
この方法は「あ、あと1dB上げよう」とか、オートメーションの
やり直しの時にトリマーツール一発で上下できるから
すごい便利なんですよね。
それが、クリップゲインを使うとこんな↓スマートですよ。
各クリップにクリップゲインの表示が出て、
そこをクリック+ドラッグすると
フェーダーでボリュームを変えられます。
ちゃんと波形の大きさにも反映されるところが
Nuendoの機能をちゃんと模倣してて好感が持てますw。
なんかNuendoのマネばかりみたいに書いてますが、
相手の良いところを上手に取り入れるのは、
ユーザーとして素直に嬉しいですね。
ちなみに、クリップゲインの表示をOption + クリックで0dBに、
Command + ドラッグで微調整できます。完璧!
---
Kei Kusama